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連日、歯と骨の関係をお話ししましたが、一つここで注意しなければいけないことがあります。
骨粗しょう症を既に治療中の方や、これから治療を受けられる方へ…
骨粗しょう症の代表的な治療薬にビスフォスフォネート系薬剤があります。(製薬会社により色々な商品名で出ております。)
ビスフォスフォネート系薬剤を服用している間は、抜歯やインプラントなどの外科的処置を行うことにより、極めてまれではありますが、あごの骨が壊死することがあります。
このビスフォスネート系薬剤の投与開始前には、お口の中の状態を確認して(歯科検査を受けて)、必要であれば外科的処置は前もって済ませておくのが良いかと思います。
また、ビスフォスフォネート系薬剤を投与期間中に、抜歯等の外科的処置を行わなければならない場合、必ず医科歯科連携の下、休薬するかどうかを検討することになります。
ですから、骨粗しょう症の治療を行っている方は、必ず歯科医師へお伝えください。
事前に飲んでいるお薬の名前もお申し出ください。
日頃からお口の中の清掃を心がけ、歯科クリニックで定期的な検査とクリーニングを受けられるよう、お願いできればと思います。
◆ビスフォスフォネート系薬剤 商品名◆
注射用製剤 :アレディア、オンクラスト、テイロック、ビスフォナール、ゾメタ
経口製剤 :ダイドロネル、フォッサマック、ボナロン、アクトネル、ベネット、ボノテオ、リカルボン …などがあります。
昨日は骨粗しょう症により歯を失う可能性が高くなることや、歯科治療全般の治りに時間がかかるなど、歯と骨の密接な関係をお話ししました。
骨粗しょう症は、全身の骨の骨量減少や骨質劣化なので、全身の健康に影響があります。
皆さんはご自身の骨の状態を調べたことがありますか?
X線や超音波で計測する方法がありますが、計測されたことのない方が多いのではないでしょうか。
最近になり、歯科治療の際に撮影されるパノラマX線写真により、骨粗しょう症の予備判定が可能なことが広島大学の田口先生らの調査により明らかになってきました。
虫歯や歯周病の治療のために撮影したレントゲン写真を使って、骨粗しょう症のリスクを簡単に知ることが可能になりました。
先日、歯科医師会でその勉強会があり参加してきました。
↑同じ60歳代の女性ですが、あごの骨の映り具合で厚みや質感の違いが一見してわかります。
かよ歯科クリニックは、骨粗しょう症対策医科歯科連携事業の協力歯科医院に認定されております。
症状を認める場合は、骨粗しょう症の治療を行える協力医療機関をご紹介します。
大抵の方が、歯や歯ぐきの状態が悪くなることが、あごの骨に影響することをご存じないかと思われます。
最近になり、歯みがき剤のCMや広告などで「歯周病が進行すると、歯を支える骨が溶けます」とやっているものもありますので、多少認知度は上がっているかもしれません。
以前抜歯のお話しをしましたが、歯を抜く時は骨と歯の間にくさびを打つような感じで外して行きます。
それくらい通常の健康な歯は骨と密接しており、お互いに強い影響があります。
歯そのものが傷んでなくても、歯ぐきの状態が悪いことにより骨が溶け、歯が抜け落ちることや、抜歯の際に骨密度の低い骨粗しょう症の方は骨が新生しにくいため、治りも時間がかかります。
骨粗しょう症…こちらも最近ではよく耳にしますよね。
30歳代後半をピークに骨量は減少し、全身の骨が劣化することは、男女問わず誰にでも見られる傾向です。
その症状が重い場合は骨粗しょう症と言われます。
転倒などで簡単に骨折したりするため、寝たきり状態になりやすいと言われています。
また閉経後の女性では、重度の骨粗しょう症ほど歯周病によって早期に歯を失い、総入れ歯になるという報告もあるそうです。
それほど歯と骨の関係は深いものなのです。