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みなさんは誰かと共生していますか?それとも誰かに寄生していませんか?
2種類以上の生き物がお互いに助け合って生活している場合を『共生』といいます。
これに対して、片方の生き物だけが利益を得る場合を『寄生』といいます。
海の世界では時々共生していたり、寄生していたりする生き物がいます。
今日は「エビとハゼ」についてお話します。
エビは砂や泥に穴を掘って地中で暮しているため、目が直接体表に出てなくて殻の下にあります。
ほとんど目は見えない状態と考えられています。
そのエビが唯一地上に出るのは、掘った砂や泥を外に出すときとエサを採るときぐらいです。
しかし目が見えないエビにとってはこの時非常に危険な状態になります。
一方ハゼはあまり泳ぎ回らずに、海底や岩の上で生活していることが多いようです。
ハゼの体は小さく外敵に襲われやすいので、すぐに逃げたり隠れたりできるように、エビが掘った巣穴を利用します。
ハゼ自身は穴を掘りませんが、これだけではハゼは単なる寄生になってしまいます。
しかし、ハゼはエビに対して利益を与えています。
ハゼはエビが地表に出るときの見張り役をしているのです。
ハゼは目がよく動きも速いため、いち早く外敵がいることをエビに知らせることができます。
お互いに信頼しあい協力する姿は感動的でもあります。
人間は一人では生きていけません。
エビとハゼの共生のように、信頼と協力でいろいろな局面を乗り越えていかなければなりませんね。