縁上歯石と縁下歯石 こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 先日、歯周ポケット(歯と歯ぐきの境目の溝)の測定のお話をしました。 今回は測定後の歯石取りのお話です。 歯石は歯に付着した歯垢(プラーク)が石灰化したもので、容易には除去できない歯の付着物です。 簡単に言えば、歯ブラシがあたらずに食べかす・歯垢が残ってしまうと、歯石になってしまいます。 歯石には歯ぐきよりも上にみえる縁上歯石と、歯ぐきよりも下にある縁下歯石があります。 縁上歯石は、自分でも確認できます。 縁下歯石は、歯周ポケットが深い方の場合によく見受けられますが、ご自身で自覚されている方はほとんどいません。 ポケットが深いとその間から汚れが入りやすくなり、また入った汚れは歯ブラシで除去できず、石灰化されて縁下歯石になります。 歯石が付着している場合、まず歯みがきを指導させていただきます。 歯みがきがしっかりできないと、また歯垢が付着し歯周病は永遠に治りません。 歯みがきの指導の後、歯ぐきより上の縁上歯石を除去していきます。 また約2週間後に歯みがきでどのように歯ぐきが改善されてきたか、再度ポケットを測定して調べます。 その際、ポケットの改善がなかったり、当初から縁下歯石がある場合は縁下歯石やポケット内の歯垢を取り除いてきれいにします。 実は歯石自体が歯周病を悪化させる直接の原因ではないのです。 では「なぜ歯石を取らなければいけないの?」というと、歯石の表面にはとても凹凸が多く、その凹凸に歯垢がよりつきやすくなります。 そのため、歯石がある=歯垢(細菌の塊(*_*))が集まりやすくなり、歯周病を進行させるのです。…というわけで、歯石を除去することが必要なのですね。 虫歯などの治療が終わり、このような予防のためのお掃除になると、途端に足が遠のく患者さんがたまにおります(残念です…(p_-))。 是非、定期的に歯石除去やブラッシング指導を受けてくださいね~(^_^;)
歯科衛生士会での活動 こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 私は歯科衛生士会に所属し、時々その活動で歯科健診をお手伝いすることがあります。 先日の日曜日も豊橋で大手企業の歯科健診のお手伝いをしてきました。 ここの企業では年に2回、歯科健診をご家族で受けることができるのです。 この日1日で約280名の方が健診を受けられました。 毎回、この健診を受ける方が多いため、虫歯のある方も少なく、また重度の歯周病の方はほとんどいらっしゃいませんでした。(素晴らしい福利厚生の賜物!) 歯科衛生士の私たちは10名。 キャリア25年以上の超ベテラン衛生士さんもいらっしゃいます。 他の衛生士さんがどんな指導をされるのか耳を傾けたり、お昼休みには色んな意見交換もあり、毎回歯科衛生士会の活動はとても勉強になります。 次回は11月中旬に蒲郡でも企業健診があり、またお手伝いに行く予定です。 今回とは数名違うメンバーの衛生士さんが参加するそうです。 どんな情報や意見が聞けるか、今からすごく楽しみにしています(*^_^*)
ポケットの深さ こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 みなさん、今までに歯石のお掃除をされたことがありますか? その歯石のお掃除をする前にやるのが、歯周ポケットの測定です。 歯ぐきの健康(状態)を調べるために、歯と歯ぐきの境目の溝の深さを測ります。 歯周ポケットの深さの測定には、プローベという器具を使用します。 このプローベを歯周ポケットに挿入していきます。 ↑写真のように先端に目盛がついています。(このプローベの場合、先端から3mm、6mm、8mm、11mmと目印になるようになっています。) これがどの位置まで入っていくかで、歯周ポケットの深さがわかります。 初診や再初診(検診などで久しぶりに来院のなど)には大抵行いますので、その際には耳を傾けて聞いてみてください。 歯1本ずつ差し込みながら「○(mm)」と言っているのがわかるかと思います。(「右上から4、2、3…」⇒右上の一番奥から歯周ポケット4mm、その左横が2mm、そのまた左横が3mm…といった感じです) ポケットの値は、正常範囲は2,3mm程度まで 4~5mmは軽度、5~7mmは中度、7mm以上は重度の歯周病となります。 重度の歯周病になると、歯を支える骨(歯槽骨)がなくなり歯がグラグラします。 また歯周ポケット測定に続いて、動揺度(歯のグラグラ加減)も調べています。 こちらは、0~3度に分類されます。 0度は0.2mm以下、1度は0.2~1.0mm、2度は1.1~2.0mm、3度は2.1mm以上揺れるということです。 これらの数値とレントゲンで歯槽骨の状態を確認し、それを元に患者さんに合った歯周病の治療計画が進められていくことになります。