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予防

要注意!ビタミンE過剰摂取

全国的にどしゃぶりの雨のようですね。 風も強く、まるで台風のようです(~_~;) さて今日こんなニュースを目にしました↓ ************ 『ビタミンE過剰摂取で骨減少=ネズミで確認、人の調査必要―慶大など』  マウスやラットにビタミンEを過剰に摂取させる実験を行ったところ、骨が減ってもろくなる骨粗しょう症になったと、慶応大や東京医科歯科大、大阪医科大などの研究チームが4日付の米医学誌ネイチャー・メディシン電子版に発表した。  ビタミンEは植物油やマーガリン、アーモンドなどに多く含まれるが、通常の食生活で過剰摂取になることはない。しかし、細胞レベルの抗酸化作用が知られ、美容や老化防止に役立つとしてサプリメントの人気が高い。サプリメントを多くのんでいる人の集団で、骨量に影響がないか調べる必要があるという。  厚生労働省の食事摂取基準では、ビタミンEの大人の目安は1日7ミリグラム程度で、上限は同800ミリグラム。米国では上限が同1000ミリグラム。  慶応大医学部の竹田秀特任准教授らは、大人の摂取上限量をマウスやラットの体重に合わせて換算し、毎日餌に混ぜて2カ月間与えた。骨は破壊と形成を繰り返して維持されるが、2カ月後には骨を壊す破骨細胞が大きくなって骨量が減り、骨粗しょう症になった。  ************ 以前こちらのブログでも歯と骨の関係続・歯と骨の関係続々・歯と骨の関係などとしつこいくらいにお伝えしたように歯科治療において骨の状態は重要です。 現段階ではマウスでの結果ではありますが、健康に!と思って取っていたサプリメントが害になるという可能性があります。 ただし記事にもあるように、通常の食物での摂取では過剰摂取になることはありませんので、ご安心ください。

医歯薬連携事業その6~放射線治療

今日は雛祭りですね(*^_^*) お天気も良く、診療室も暖かく… でも怖くて窓が開けられません(~_~;)花粉が! 医歯薬連携事業の口腔管理医療連携モデル事業研修会でのお話を続けていきます。 がん治療の三本柱と言えば「手術・化学療法・放射線治療」です。 手術と口腔管理では手術についてお話でしたが、今回の研修会では化学療法と放射線治療の話しと口腔管理の総論でした。 今日は「放射線治療」についてお話しします。 放射線は、太陽や光などの電磁波の仲間になります。 普段の生活の中でも微弱な放射線を浴びていて、飛行機に乗ったりすると多めに浴びると言われます。 原発の事故で放射能・放射線・放射能物質など話題に上った昨今ですが、放射線を医療に利用する歴史は古く、胸部レントゲンなどみなさんも1度くらいは使われたことがあるかと思います。 がんの治療で行う放射線療法としては、放射線を照射させた部分にしか影響を及ぼさないことから、手術と同じように局所治療になります。 そのため手術を行った場合に大きく身体機能を損なう場合や、切除不可能な進行がんや高齢者など手術の負担が大きい場合など、特に利用価値は高くなります。 放射線の感受性がいいがんでは、手術と同じくらいの治癒力・抑制力があります。 日本ではおよそ28%の患者に実施していますが、欧米では60%前後実施されているそうです。 日本においても、高齢化・切らずに治す放射線治療への期待の高まり・ITや画像技術などの進化や高度化により、今後放射線治療が増えていくのではないかと思われます。 放射線ががんに効く理由は、放射線をあてることにより細胞が死んでDNAの二重連鎖を断ち切ることによると考えられています。 がん細胞と同様に正常な細胞も放射線によりDNAの損傷を受けますが、正常な細胞は数時間で回復していき、がん細胞はそれより回復力が遅いため、がん細胞が復活する前に次回の放射線を照射していくことになります。 がん細胞が元気になる前に叩くことができるわけですね。 そして副作用は皮膚や粘膜に出やすく、頭部への照射の場合、口腔内のトラブルを訴えることが多くなります。

肝臓に対する歯周病菌の影響

こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 先日(2月23日)の中日新聞で気になる記事が載っていました。 3面の見出しに『歯周病治療で肝機能が改善』と書いてありました。 以前ブログでも歯周病菌は、全身に影響を与えるお話をしました。 心臓病にかかるリスクが高かったり、糖尿病が悪化したり、妊娠中では早産になるリスクも高くなる等々。 今回のこの記事の中で、非アルコール性脂肪肝炎患者(NASH)の歯周病保有率は、健康な人と比べて約3.9倍とありました。 肥満状態のマウスに歯周病菌を投与すると、3か月後に肝臓が平均1.5倍に肥大化し、肝炎が悪化したそうです。 この肝炎が悪化すると、肝硬変や肝臓がんを引き起こすと言われています。 歯周病のNASH患者10人に歯石を除去したり、抗生物質で歯ぐきの炎症を抑えたりして治療を行った結果、3か月後には平均すると肝機能の数値がほぼ正常になったと報告されています。 恐るべし歯周病菌(>_<) 全身の健康を保つためにも、歯周病治療(歯石除去+毎日の歯みがき)をしましょう! ********************************************* 非アルコール性脂肪性肝炎(Non-alcoholic steatohepatitis; NASH)とは、肝臓に脂肪が蓄積することで起こる肝炎。生活習慣病の一つで、非常に注目されている肝臓の病気です。最近、日本人の間で肥満が増加しており、健康診断などで肥満と軽度の肝機能障害を伴い、超音波検査で脂肪肝を指摘される人が増えています。メタボリックシンドロームの増加により、NASHへの注目も高まっています。