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予防

嫌がらないで~!入れ歯

こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 今日は「入れ歯」のお話しです。 歯周病や虫歯で残念ながら歯を失うことがあります。 1,2本歯のない場合や状態によっては、ブリッジ(固定式の歯。隣の歯を利用し橋渡しのように人工歯が入ったもの)というのも可能です。 奥歯が2,3本なくなったり、他の部位も歯周病が進行し歯が動揺していたりすると、残念ながら入れ歯になってしまいます。 2,3本の歯がなくなり初めて入れ歯にされる方にとっては、現時点ではあまり不自由を感じないこともあってか、入れ歯をはめることに抵抗感があり、装着を躊躇されることもあります。 しかし入れ歯をはめないと、咬み合う反対側の歯が延びてきたり、傾いたりして、残っている歯に負担がかかり、歯の寿命を短くしてしまいます。 歯科医師をはじめ歯科衛生士などスタッフ一同、患者さんの将来のことを考えて、入れ歯の使用をお話しします。 多数歯がなければ不自由を感じて入れ歯を使うようになりますが、その時には大きな入れ歯を使うことになり、味覚なども感じにくくなってしまいます。 1本の歯を失うと咀嚼力(食べ物を噛んだり飲み込んだりする能力)が半減します。 多数の歯(2~7本)を失うと7割近くも低くなると言われているので、今残っている歯に負担をかけないためにも、小さな入れ歯も大事に使って欲しいのです。 始めは着脱に苦労される方もいらっしゃいますが、ご自宅でできなくては困りますから、できるまでクリニックで練習していただきます。 でも皆さん2,3日すれば慣れて、鏡を見なくても簡単にできるようになりますのでご安心ください。 入れ歯そのものに慣れるまで時間がかかる方もいますが、1日1日時間を延ばしていただき使用してもらいようお話ししています。 痛いところも出てきますが、我慢せずに来院して、しっかり自分のものにしてくださいね。 そして、これ以上歯を失わないように、歯みがきと定期検診を忘れずに受けましょう♪

口の機能と運動

こんにちは、かよ歯科クリニック歯科衛生士の小池です。 先日、「頬と入れ歯の間に食べ物が入ってしまう」という相談を受けました。 入れ歯の調整もしましたが、原因はそれだけではなさそうです。 お口の中に入った食べ物を咀嚼するには、頬や舌の動きが深く関係しています。 食べ物は、上下の歯だけで噛みつぶされるのではなく、舌を使って歯の上にのせたり、頬を使いほっぺた側に落ちた食べ物をうまくまとめる働きをします。 頬や舌の機能が劣えると咀嚼がスムーズにできません。 その劣えた機能を改善していただくために、いくつかのお口の体操を覚えていただきました。 ◆口輪筋(口の周りの筋肉)のストレッチ    唇を閉じて、頬をふくらませたり緩めたりを繰り返す 他にも、深呼吸や早口言葉も口輪筋が鍛えられます。 ◆舌の体操    舌をべーっと出して、上下左右に動かす 他に、舌を頬の内側から強く押し付けるようにして、左右交互に動かす。 これらをすることにより、頬や舌の筋肉が鍛えられます。 食べこぼしをしてしまう方にも効果大です。 実践しながらわかりやすく説明しますので、お気軽にご相談ください。

医歯薬連携事業その8~口腔管理

これまで医歯薬連携事業の口腔管理医療連携モデル事業研修会でのお話をしてきましたが、がん治療の三本柱「手術・化学療法・放射線治療」のお話などが続いて、歯科クリニックのブログらしからぬ感じでしたね。 今日は、がん治療を行う上で、とっても重要視されてきている口腔管理についてお話しします。 がん治療をしていくとお口の中のトラブル〈口腔内合併症〉が起こることが多々あります。 化学療法で40%、造血幹細胞移植で80%、口腔がんや咽頭がんでは100%起こると言われています。 化学療法を行うことで、免疫力や抵抗力が落ちるので、歯肉が腫れたり・カンジダというカビが生えたり・口内炎ができやすく、そのために感染予防が必要です。 また、手術後の肺炎や感染の予防でも、お口の中の状態を極力清潔に保つことが重要になります。 放射線治療の副作用では、口内炎・口の中の乾燥・味覚障害・開口障害・骨の壊死が挙げられますが、それ以外に多発性う蝕もあります。 これまでのお話の中で、手術やその後の治療などでお口の中をきれいにすることは、重要なこととご理解いただけたかと思います。 でも、それ以外にも歯やお口の中の状態によって影響することがあります。 歯の本数が少ないと頭頸部や食道がんのリスクが高くなったり、歯みがきでリスクが下がるという統計が出ています。 口の中の状態が全身の健康を左右します。 たかが歯と思わずに、常にお口の中の状態を良くしておきましょう!